新卒一年目で看護師転職サイトを使うデメリット

「次はこんな職場で働いてみたい！」というような、自分の看護師キャリアを考えた上での理想の勤務条件というのがあるかもしれません。しかし、それが新卒一年目の転職先としてあまりにハードルが高過ぎるものだったりすると、看護師転職サイトのエージェントはその求人案件を紹介してくれません。

理由は2つあります。一つは、「採用される可能性が低いため」です。看護師転職サイトは転職を希望する看護師を病院などに紹介し、採用が決まった段階（厳密には一定期間勤務後）で紹介報酬を受け取ることができます。つまり、いくら応募希望の看護師を紹介しても、採用されなければ看護師転職サイトにメリットはないので、応募希望の看護師の経歴とその求人先の応募条件にあまりに乖離がある場合、求人を紹介してくれないのです。

もう一つの理由は「求人先からの信頼を失わないため」です。一つ目の理由のように、応募条件とあまりにかけ離れた転職希望看護師を紹介してしまうと、「この看護師転職サイトはいい応募者を紹介してこないな」と、求人先からの信頼を失ってしまいます。最悪の場合転職希望の看護師の紹介先を失ってしまうことになりかねないので、紹介する転職者にも一定の基準を設けていたりします。

新卒一年目の看護師はスキルや経験的にも半人前なため、希望するような求人を紹介してもらえない事もあるかもしれません。それでもどうしても働きたい職場がある場合には「○○病院とかって難しいですかね？」と、具体的な名前を出して聞いてしまって大丈夫です。応募条件に多少自分の経歴が満たなくても、気持ちを伝えれば応募させてくれる事もあります。また、たまたま紹介しなかっただけという場合もあります。聞いてみるだけならタダなので、一度エージェントに相談してみるとよいでしょうい。ダメならダメで断ってくるので。

病院などの医療機関は看護師転職サイトを使って看護師を使用した場合、看護師転職サイトに紹介報酬を払う必要があります。一方、病院に自分で直接応募してきた看護師を採用した場合は、当然ですが紹介報酬は発生しません。つまり、看護師転職サイトを通して応募するのは、直接応募者と比べてコスト面では不利なのです。

しかし、これはあくまで “求人側の採用コスト”のみに着目した場合です。例え若干の採用コストが生じても、病院は優秀な看護師を採用しようとします。要は「求人側から評価される新卒一年目看護師」であればいいわけです。その点でいえば、面接対策や応募書類についてアドバイスをしてくれる看護師転職サイトの力を利用した方が、結果的にメリットとしては大きくなるといえるでしょう。

求人案件への応募をスタートさせたら、内定までのスケジュールは早くも遅くも看護師転職サイトに管理されます。もし内定が出た場合、人によっては「もうちょっと返事を伸ばしたい…。」と思うかもしれませんが、それも看護師転職サイトによって期限が設けられます。しかし、これは他の応募者の都合から必然的にでてくるものなので、ある意味仕方のないことです。

転職活動を完全に自分のスケジュールだけで進める場合、看護師の仕事は忙しいため大半の人が停滞し、必要以上に時間がかかってしまうことがほとんどです。それを考えれば、ある意味お尻を叩いてくれる看護師転職サイトの存在はメリットとも言えるでしょう。